市場価値・キャリア読了 約3分

エンジニアの市場価値を上げる方法。社内評価と市場評価がズレる理由

社内では評価されているのに、転職市場だと通用するのか自信がない。市場価値が何で決まるのかを分解し、実務のなかで積み上げられるものと、そうでないものを整理しました。

エンジニアの市場価値を上げる方法。社内評価と市場評価がズレる理由
目次

社内では一通り任されているし、レビューでも困っていない。でも転職サイトを開くと、自分が今どのくらいの位置にいるのか分からない——実務経験3〜5年くらいで、この感覚を持つ人は多いです。

これは実力の問題というより、市場価値を測る物差しを持っていないという問題です。

社内評価と市場評価は、別の指標で動いている

社内での評価は「そのチームの事情をどれだけ理解して、どれだけ滑らかに回せるか」で決まります。既存コードの歴史、暗黙のルール、誰に聞けば早いか。これらは価値のある知識ですが、会社を出た瞬間にゼロになります

一方で市場評価は「他の会社に持っていける力がどれだけあるか」で決まります。この2つは重なる部分もありますが、別物です。

社内評価だけが高い状態が長く続くと、いざ外を見たときに「自分の実績を社外の言葉で説明できない」という状況になります。伸び悩みの正体は、たいていこれです。

市場価値を決めている3つの要素

1. 任せられる範囲の広さ

「言われた画面を作れる」と「機能をひとつ、要件の詰めから設計・実装・リリースまで持てる」では、求人票の想定するレベルが変わります。

コードを書く速さではなく、どこからどこまでを一人で持てるかが見られています。実装は速いのに任せられる範囲が広がらない、という人はここで止まっています。

2. 判断の履歴があるか

面接で必ず聞かれるのは「なぜそうしたか」です。

  • なぜその技術を選んだのか
  • 他の選択肢は何で、どうして採らなかったのか
  • 結果としてどうなったか。想定と違った点はあったか

ここに答えられると、経験年数に関係なく評価が跳ねます。逆に「チームの方針だったので」しか出てこないと、年数が長くても評価は上がりません。

普段の実装で 「別の書き方をした場合どうなるか」を1つ考えて、理由ごとメモしておくだけで、この材料は溜まっていきます。あとから思い出そうとしても出てきません。

3. 外から検証できる形になっているか

社内の実績は、社外の人には確認しようがありません。だから「確認できる形のもの」が効きます。

  • 動くものを公開している(個人開発、OSSへのコントリビュート)
  • 技術記事として、判断の過程まで書いている
  • 設計や調査の内容を、社外の人が読んで分かる形にしている

ポイントは量ではなく、中身が判断を含んでいるかです。「動いたコードを貼っただけ」の記事は数を出しても効きません。「詰まった箇所と、なぜその解決策を選んだか」まで書いてあるものは1本でも効きます。

壁に並べて留められた2枚の同じ紙。一方は室内灯、一方は窓の光で照らされている

転職しなくても、現在地は測れる

市場価値を測るのに、いきなり転職活動を始める必要はありません。

  • 求人票を10件読む — 自分が今応募できるのはどのレベルか、次に必要とされている技術は何かが見えます
  • カジュアル面談を受ける — 選考ではないので気楽ですが、外の人が自分の経歴をどう受け取るかが分かります
  • 社外の人に実績を説明してみる — 説明できない部分が、そのまま言語化できていない部分です

このどれかを年に数回やるだけで、「気づいたら市場から遅れていた」という状態はかなり防げます。

まとめ

市場価値は才能ではなく、次の3つの積み上げです。

  1. 任せられる範囲を広げる
  2. 判断の理由を残す
  3. 外から検証できる形にする

そして、この3つはいずれも日々の実務のなかで積めるものです。特別なことをする必要はなく、同じ作業をするときの意識を変えるだけで変わります。

ただし、1と2は自分だけでは伸ばしにくいという難しさがあります。任せられる範囲を広げるには、今の自分より一段上の仕事を渡してもらう必要がありますし、判断が妥当だったかどうかは、判断できる人に見てもらわないと分かりません。ここは 「自走できるエンジニア」とは何か でも触れています。

JISOU は、この「任せられる範囲を広げる」ところを現役エンジニアが伴走する、経験者専門のプログラミングスクールです。今の詰まりどころの整理から相談できます。

JISOU編集部

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