スクール選び読了 約6分

「対面のプログラミングスクール」を探す理由は3つに分かれる。経験者が対面でしか埋められないのは1つだけ

「対面」で検索すると通学型スクールの一覧と、オンラインとの比較表が出てきます。ただ、そこで比べられているのは料金と通学時間で、実務経験者が気にしている点ではありません。対面を探す動機を3つに分解し、そのうち場所で解決するものとしないものを分けました。

「対面のプログラミングスクール」を探す理由は3つに分かれる。経験者が対面でしか埋められないのは1つだけ
目次

「プログラミングスクール 対面」で検索すると、通学型スクールの一覧と、オンラインとの比較表が並びます。比較表の項目はだいたい同じで、料金・通学時間・質問のしやすさ・自習室の有無あたりです。

ただ、実務経験があってスクールを検討している人が「対面」と入れるとき、知りたいのはそこではないはずです。仕事終わりに教室まで行く時間を払う価値があるのか、という1点のことが多い。比較表はその答えを持っていません。

この記事では、対面を探す動機を3つに分解します。そのうち2つは場所で解決しないので、分けて考えたほうが早いです。

「対面がいい」の中身は、だいたいこの3つ

人によって言葉は違いますが、聞いていくと次のどれかに落ち着きます。

場所で解決する

行けば強制的に時間が取られる

  • 自宅だと手が動かない
  • 予定に入っていないと後回しになる
  • 行った以上は2時間やる、が成立する
場所では解決しない

すぐ聞きたい/一人がつらい

  • 詰まったときに待たされたくない
  • 周りに同じことをしている人がいない
  • これは対面かどうかとは別の変数で決まる

順番に見ます。

理由1:詰まったときにすぐ聞きたい

これは対面では解決しません。決めているのは場所ではなく、質問してから返ってくるまでの時間と、返ってくる答えの粒度だからです。

教室に講師が1人いて受講生が15人いれば、手を挙げてから順番が来るまで20分かかります。逆に、オンラインでもチャットに常駐している人がいれば数分で返ります。対面かどうかは、この時間にほとんど関係しません。

経験者の場合はもう1つあります。聞きたいことが「エラーの直し方」ではなく「この設計でいいのか」に寄るので、即答できる相手かどうかのほうが効きます。その場にいる人が答えられないなら、対面であることに意味はありません。見るべきは教室の有無ではなく、レビューを誰がどの粒度で返すかです。

理由2:一人だと続かない

ここは対面が本当に効く唯一のところです。曜日と時間が決まっていて、場所まで移動すると、その2時間は強制的に確保されます。自宅で「今日はやめておくか」が起きません。

ただし、効くのは通った日の分だけです。週1回の通学で強制されるのは週1回分で、残りの6日は結局自分でやることになります。学習の総量で見ると、週1の通学より毎日15分の仕組みのほうが効くことが多い。対面を検討するなら、「週に何回通えるのか」までセットで考えないと、期待した強制力は手に入りません。

理由3:周りに同じことをしている人がいない

職場に勉強している人がいない、という状態はきついです。これは対面で解決しますが、対面でなくても解決します。

オンラインのコミュニティでも、毎日誰かが進捗を出していれば同じ効果が出ます。むしろ毎日見える分、週1回しか会わない教室より強いこともあります。ここで見るべきは場所ではなく、人の動きが日常的に見えるかどうかです。

経験者の場合、対面で払うコストは未経験者より高い

通学の損得は、立場によって変わります。

未経験からの転職志望実務経験者
平日の可処分時間学習に全振りできることが多い仕事のあと。2〜3時間が上限
通学の移動一日の予定に組み込める残業が入ると消える
質問の中身文法・環境構築。その場で解決する設計の妥当性。答えられる人が要る
必要な強制力高い。生活ごと変える必要がある中程度。すでに働く習慣はある

実務経験者は、移動に払うコストが相対的に大きく、対面で得られるものが相対的に小さいという組み合わせになりがちです。往復1時間を週2回払うと月に8時間で、これは課題を1つ作り切れる時間です。

一方で、残業が読めない仕事をしている人にとって、固定の通学日は「行けなかった日」を生みます。行けない日が続くと、強制力どころか心理的な負債になります。ここは自分の働き方で判断するしかありません。

場所より先に決めるべきこと

対面かオンラインかは、本当は最後に決める項目です。経験者が先に確かめるべきなのは次の3つで、これは経験者向けプログラミングスクールの選び方で書いた基準とも重なります。

教室の有無より先に聞くこと

  1. 01自分が書いたコードに、設計の単位でレビューが返ってくるか(感想ではなく、どこをどう直すかまで)
  2. 02レビューするのは誰か。実務で設計をしている人か
  3. 03質問から回答までどれくらいかかるか。対面・オンラインを問わず実測値で聞く
  4. 04自分で要件を決めて作る工程があるか。課題をなぞるだけで終わらないか
  5. 05続けるための仕組みが、週1回以外にあるか

この5つに答えられるスクールなら、対面でもオンラインでも成立します。逆に、この5つが曖昧なまま「通える」ことだけが利点になっているなら、払っているのは学習の対価ではなく場所代です。費用対効果の考え方は「プログラミングスクールは意味ない」は、経験者にとってどこまで本当かに書きました。

同じ形の椅子が2脚、片方は机に向かい、もう片方は離れた位置に置かれている

地方在住なら、対面はそもそも選択肢に入らないことが多い

通学型の教室は、東京・大阪・名古屋・福岡あたりに集中しています。それ以外の地域だと、そもそも通える範囲に経験者向けの教室がありません。

ここで起きがちなのが、「対面がいい」と思っているうちに検討が止まることです。近くに無い → 探すのをやめる、という流れで半年経つ、というのはよく聞きます。

理由2(続かない)が動機なら、代わりになる仕組みはあります。毎日の進捗を出す場所があるか、締め切りが定期的に来るか。理由3(孤独)が動機なら、オンラインでも人の動きが見える環境なら埋まります。対面が無いから諦める、という判断だけは損です。

正直なところ:対面にしかないものも、ある

ここは誇張せずに書きます。対面にしか無いものはあります。

  • 手を動かしているところを横から見られる。質問として言語化する前の詰まり方が伝わる
  • 雑談から出てくる話。「それ、うちの現場ではこうしてる」は、チャットでは出てきにくい
  • その場の空気。周りが集中していると自分も集中する、という単純な効果

1つ目は経験者にとって地味に大きいです。自分では問題だと思っていない手癖は、質問として出てこないので、オンラインでは拾われにくい。ただしこれは画面共有でもある程度は代替できますし、不定期でもオフラインの機会があれば足ります。常時通う必要があるかというと、そこまでではないと思います。

JISOUはオンラインが基本ですが、ハッカソンはオフラインで開催しています。チーム開発を一日やると、オンラインのやり取りでは出てこなかった差が一気に見えます。この形でも、対面で得たかったものの大部分は取れます。

まとめ

対面を探す理由場所で解決するか代わりになるもの
すぐ聞きたいしない回答までの時間と、答える人の実力
続かないする週1以外の仕組み(日報・締め切り)
一人がつらいしない人の動きが毎日見える環境
設計を見てほしいしない設計の単位で返るレビュー

対面かどうかで絞ると、候補が一気に減ります。減った中に、自分のコードを設計の単位で見てくれるところが残っているとは限りません。先に「何が返ってくるか」で絞って、そのあとで通えるかを見るほうが、結果的に良いものに当たります。

JISOUは実務経験者向けのオンラインスクールで、提出したコードには現役エンジニアのレビューが入ります。通う必要があるかどうかも含めて判断したい場合は、カウンセリングで学習の詰まり方をそのままお話しください。通学で解決する種類の詰まりなら、そうお伝えします。

JISOU編集部

JISOUは現役エンジニアのスキルアップを専門とするプログラミングスクールです。記事は実際に現場で開発しているメンバーが執筆・監修しています。